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【解説】デザインエンジニアリングに必要な「評価」手段
2025年7月16日
デザインエンジニアリングに必要な「評価」手段

【目次】
Executive summary:「実現」した成果に、より確からしさを高めるには
「評価」の課題解決手段 ― デザインエンジニアリングが出来ること ―
デザインエンジニアリングの評価ツール① ― 主観的評価手法の応用 ―
デザインエンジニアリングの評価ツール② ― 適応型UIによる評価・検証 ―
デザインエンジニアリングの評価ツール③ ― メソッドを活用することでの評価 ―
企業が抱える課題解決のためのプロセスとして有効な「デザインエンジニアリング」。 第6回ではデザインプロセスであってもエンジニアリングプロセスであっても最後の大きな工程である「評価」に関する内容を解説致します。
「実現」した成果に、より確からしさを高めるには
「ユーザー評価」「ヒューリスティック評価」や「フィジビリティスタディ」「単体 / 結合・統合試験」等の一般的な評価やテストについてではなく、それらの評価方法では見落としがちな観点や工夫所を交えて「デザインエンジニアリング」の評価方法について紹介し、本記事を読まれた方々にとって、何か今後のヒントになることがあればという想いで書かせて頂きます。
様々な工程を経て作られた「モノ」としての機能品質、それを使う「人」の使用性品質、そしてそれを利用し、あるいは業務上運用する「コト」の利用時品質、それぞれの品質を高める為に考察して作り上げた成果を評価した上で本開発フェーズに移行し、市場に投入する必要がありますが、「モノ、コト、ヒト」それぞれに即した評価にもデザインエンジニアリングの観点が、従来の評価方法にも活用でき、必要であると考えます。

「形成的評価」と「総括的評価」それぞれの課題
ユーザー評価を代表例として、デザインプロセスにおける評価は、製品の開発過程において品質の暫時的な最適化を目指す途中評価であり、いわゆる形成的評価であることが多く、エンジニアリングプロセスでは、製品の完成後や納品・出荷の段階において要求品質の達成状況を確認するために実施する事後評価であり統括的評価といいます。